こんにちは、ウィングです🦉(ウィングTwitter)
今回は、個人事業主から法人化する場合、株式会社、合同会社どちらがいいのかについて記事にします。
法人の資金調達について、投資家の立場で気を付けるべきポイントは以下記事をぜひお読みください!
【金融リーマン解説】については、私が今まで学んだことについて、少しでも還元できるように、シリーズ化していきたいと思いますので、よろしくお願いします!
法人とは
法人は、法律によって、人格を与えられた集団のことを指します。
これにより、様々な義務や権利が生じることになり、法律で存在が認められると、権利能力の主体になることができます。
権利能力の主体になれば、例えば以下のようなことができます。
- 商品を売買できる
- 不動産の契約ができる
法人の分類
詳細な分類は以下の通りです。
ここでは一つ一つ説明はしませんが、皆さんが興味がある「株式会社」と「合同会社」について書いていきます!
大分類 | 中分類 | 小分類 | 法人形態 |
私法人 | 営利法人 | – | 1. 株式会社 |
持分会社 | 2. 合同会社 | ||
3. 合資会社 | |||
4. 合弁会社 | |||
非営利法人 | 中間法人 | 5. 協同組合 | |
6. 管理組合 | |||
7. 互助会 | |||
公益法人 | 8. 一般財団法人 | ||
9. 公益財団法人 | |||
10. 一般社団法人 | |||
11. 公益社団法人 | |||
12. NPO法人 | |||
13. 宗教法人 | |||
公的法人 | 14. 地方公共団体 | ||
15. 独立行政法人 | |||
16. 特殊法人 |
株式会社のメリット・デメリット

株式会社とは、株式で資金調達を行い、その資金を元手に、会社を運営する会社のことをさします。
当然会社に利益が出れば、その利益を株主に還元します。これが配当ですね。
最初に会社を設立する時は、通常、会社の設立人が株主となり、かつ事業を行っていく主体となります。
最初は一人ですが、利益を出せば従業員も増えていきます。
通常は、会社を大きくしようとしますよね?
事業に投資して大きくなるためには、資金が必要です。
ただ、会社が稼いだ利益だけでは、大きな投資はできません。
- 新たに株式を発行→
- 他の誰かに買ってもらう→
- その資金で新たな事業投資を行う→
- さらに利益を生む
といった順サイクルを生んでいくことを目指します。
以下からは、株式会社のメリットについてです。
資金調達の選択肢が増える
個人事業主の場合、個人のお金と会社のお金が明確に区分されていないことが多いので、
融資を行う金融機関側も会社にどれだけお金があり、どれだけ利益をあげているかが、
判断しずらいので融資しずらくなります。
その点、株式会社は決算作成の義務がありますので、銀行側も融資しやすくなります。
節税メリットがある
個人の場合、所得税は累進課税とって、所得が増えれば増えるほど税率があがり、
結果、収める税額も増えていきます。
個人の場合、課税される所得税が900万円を超えると税率33%、最高税率は45%にもなります。
一方で会社の場合は、800万円以下とそれ以上で法人税率は変わってきますが、最大でも約23%であり、個人の場合と比較してメリットが大きいことは明らかです。
有限責任であること
- 有限責任
会社の倒産の場合でも、その責任は法人の財産の範囲内(出資額)でだけ負えばいいことになります。
- 無限責任
個人で事業やっていて、事業がうまくいかなくなった場合など、個人の所有資産(持ち家等)を売却して、負債を返済しなければいけなくなることを無限責任をいいます。
なぜ合同会社がいいのか

まず合同会社とは2006年に新しくつくられた法人形態です。
株式会社では株主と経営者は別でも大丈夫でしたが、合同会社では経営者=出資者でなくてはなりません。
ちなみに合同会社も株式会社と同様、有限責任です。
株式会社と比較して合同会社のメリットは以下の通りです。
設立にかかる費用等が安い
会社設立には法定費用(登録免許税、定款の収入印紙代等)がかかります。
費用は以下の通りで、合同会社の費用は株式会社の半分以下です!
株式会社:25万程度
合同会社:10万程度
意思決定がスピーディー
合同会社では、決算の公告義務もないですし、株主総会、取締役会といった意思決定機関もございません。
株式会社のように、株主と経営者が違う場合は意見の対立などで意思決定のスピードは落ちますが、
合同会社では、経営者と株主が同じなので、そのような心配はありません!
次に合同会社のデメリットを書きますね!

AmazonやGoogleの日本法人も合同会社なのです!
資金調達の選択肢が少ない
株式会社の場合、資金調達としては、
- 金融機関から借りる
- ベンチャーキャピタル、金融機関等に出資してもらう
などの選択肢があります。
一方で、合同会社の場合、出資という概念がありませんので、金融機関から資金を借り入れるという選択肢しかありません。
事業をスピーディーに大きくしたい人には不向きですね。
株式会社の資金調達の方法、資金調達方法ごとに投資家が注意すべきポイントについてまとめた記事は以下ご参照。
合同会社の代表者が死亡した場合、通常相続できない
株式会社の場合、株主が死亡した場合、株主が所有していた株を相続できます。
一方、合同会社の場合は、その代表者が死んでしまった場合、原則として出資金額が払い戻され、
合同会社は解散してしまいます。
これを防ぐためには、定款に相続人等が当該代表者の持ち分を承継するなどの文言を入れておく必要があります。
まとめ
最初に申し上げた通り、所得が低いうちは、個人事業主でビジネスを進めれば、所得税率も低いことからメリットありますが、
一定の所得以上の場合法人化したほうがメリットが大きいです。
そこで株式会社か合同会社かの選択肢になりますよね。
会社をどんどん大きくさせて、将来は上場したい、という人ならば迷わず株式会社を選ぶべきです。
一方、例えばブログ等の副業で自分の目の届く範囲での事業展開を考えている人であれば、
設立費用、意思決定の速さ等を勘案し、合同会社のほうがメリットが大きいです!